在学生の皆さんへ

社会学研究科の組織・カリキュラム改編について
-社会学研究科在学生(2022年度以前入学者)の皆さんへ―

2023/03/10

 社会学研究科は、このたび研究科内部の教育・研究組織の改編を行い、あわせて、大学院の科目分類やカリキュラム、その規則上の根拠となる研究科規則・研究科細則・授業要綱の一部改正を行います。これらの改編・改正は、2023年4月1日に施行されます。それに先立ち、2023年度入学生を対象とした大学院入試は新しい枠組みで実施され、また、研究科のウェブサイトでも「教員紹介」(https://www.soc.hit-u.ac.jp/teaching_staff/)の欄に新体制での専攻・研究分野別一覧がすでに公開されています。ただ、これまで、研究科の在学生の皆さんに対して、このことについての説明の機会を設けることができず、不安を抱かせていたかもしれません。新体制開始の直前になりましたが、改編・改正の要点を特に在学生の皆さんに関わる点を中心に、Q&Aのかたちでまとめました。一読して、新年度に臨んでください。なお、O&Aで「在学生」とあるのは、すべて「2022年度以前に研究科に入学した学生」のことです。

組織改編・カリキュラム改正で、在学生は大きな影響を受けるのでしょうか?

 大きな影響は受けません。在学生の所属専攻・分野は2022年度以前のままです。
 講義表の科目分類については2023年度から大きく変わるため、修得した単位が修了の所要単位に含まれるか否かの確認に若干の注意が必要ですが、それに関しても、条件を緩和する方向での変更になります。下のQ&A項目および2023年度の『大学院学生便覧』に掲載されている「授業要綱」の該当箇所を一読し、変更を確認してください。

組織改編の要点はなんでしょうか?
 これまで総合社会科学専攻に置かれていた6分野(社会動態、社会文化、人間行動、人間・社会形成、総合政策、歴史社会)を、地球社会研究専攻と総合社会科学専攻の両専攻にまたがる形で、新しい4つの分野に再編します。それによって、両専攻間の垣根を低くし、どちらの専攻の学生も研究科全体の科目を積極的に履修し、各自の研究に活用するよう促すことを目的としています。
 研究科の教員はすべて新4分野のいずれか(一部兼担あり)、あわせて両専攻のいずれか担当します。担当する専攻がこの機会に変更になる教員も複数います。
 ただ、2022年度以前に入学した院生(2023年3月現在での在学生)については、2022年度以前の組織(研究科ウェブサイト掲載の「2022年度までの編成」(https://www.soc.hit-u.ac.jp/teaching_staff/old_hensei.html)を参照)を適用します。詳細については、下の関連するQ&Aを参照のこと。

科目分類・カリキュラム改正の要点はなんでしょうか?
 研究科の大学院科目は、どちらの専攻かを問わず「研究科共通科目」と「研究科専門科目」の2カテゴリーに整理され、それぞれのカテゴリーにある科目は(演習とリサーチ・ワークショップをのぞき)「学部・大学院共修科目(共修)」「大学院専修科目(専修)」に分類されることになります。
 それにともない、一部について、科目名の変更、科目の廃止・新設も行われます。
 また、2022年度の講義表まであった「分類A/B」「基幹講義群・実践科目群」などの区分は廃止されます。2023年度以降の履修にあたってのこれら旧区分に関わる注意点は、下の関連するQ&A項目を参照してください。

在学生が修士課程や博士後期課程を修了するための要件はどう変わるのでしょうか? また、改正前より厳しくなるのでしょうか?
 課程を修了するために必要となる必修科目や総単位数は変わりません。そのため、修了要件は厳しくなりません(いわゆる「不利益変更」はありません)。ただ、講義表の科目カテゴリーが変わるので、そこに戸惑わないようにして下さい。

私の指導教員が担当する専攻が2023年度から変わるようなのですが、それによって在学生である私の所属専攻も変わるのでしょうか?
 変わりません。その教員が在学生である指導学生について専攻を兼担するかたちになります。

「ふたつの専攻の垣根をより低くする」ということですが、それによって、在学生が専攻を変わること(転専攻)ができるようになるのでしょうか?
 転専攻は引き続きできません。2022年度以前の入学生も、2023年度以降に入学した学生も、引き続き、(修士課程、博士後期課程それぞれの)入学時の所属専攻を変えることはできません。ただし、下のQ&Aの通り、指導教員変更の幅は広がります。
 なお、両専攻それぞれの「専攻科目」という科目カテゴリーがなくなりますので、科目の履修においては自由度が高まり、両専攻の垣根が低くなります。

指導教員を変更する際に、別の専攻を担当する教員を新指導教員を選ぶことができるようになるのでしょうか?
 できるようになります。学生の所属専攻とは違う専攻を担当している教員を、新しい指導教員にすることができるようになります。
 指導教員の変更は研究遂行・院生生活において大きな影響があることですので、慎重に検討すべきであるのは当然ですが、必要と考えた際には、新しく指導教員を依頼したい教員や大学院教育専門委員などに相談したうえで決めるようにしてください。

これまでの総合社会科学専攻6分野が、両専攻共通で4分野になるということですが、在学生の所属する分野もそれに合わせて変わるのでしょうか?
 変わりません。

総合社会科学専攻のM2になりますが、「リサーチ・ワークショップ」は、どの分野で履修すればよいのでしょうか?
 2023年度のリサーチ・ワークショップはこれまでの6分野で開講しますので、それぞれの分野で履修してください。
 2024年度以降のリサーチ・ワークショップは新しい4分野を基準に開講する予定ですが、2022年度以前入学者がどの分野に参加するかについては、年度初めに指導教員と相談して決めることになります。
 5年一貫生で2023年度に修士課程に入学する学生の所属分野は、新しい4分野のいずれかになりますが、2023年度のリサーチ・ワークショップは、旧6分野のうち指導教員が担当する分野で履修することになります。

地球社会研究専攻のM2になり、2023年度に修士論文を提出する予定ですが、「リサーチ・ワークショップ」を履修する必要があるのでしょうか?
 ありません。2022年度まで地球社会研究専攻を担当した教員たちによってこれまで通り開催される「修士論文中間報告会」で報告します(これが、第一演習の単位修得の条件になります)。

総合社会科学専攻の修士課程修了のために修得する科目や単位数に変更はあるでしょうか?
 必修科目や修了所要単位数に変更はありません。ただし、講義表の科目カテゴリーが変更されますので、研究科細則や授業要綱上の説明が変わるので一読するようにしてください。

総合社会科学研究専攻の修士課程修了の要件である「分類B」の単位を「10単位以上」取らなければならない規定が気になってしょうがないのですが、この規定はまだ有効なのでしょうか?
 廃止されます。廃止は2022年度以前入学者にも適用されます。今までの規定に代えて、研究科の「学部・大学院共修科目」と「大学院専修科目」から10単位以上を修得することになります。言い換えれば、共修か専修かを問わず、社会学研究科の講義表にある科目のうち、第一演習、第二演習、リサーチ・ワークショップの3つ以外のどれからでもよいということになります。たとえば、これまで「分類B」ではない地球社会研究専攻の専攻科目だった科目も、2022年度以前に修得済み分も含めて、ここに含まれることになります。

総合社会科学研究専攻の修士課程の必修科目「社会科学研究の基礎」を、M2でも履修したいのですが、可能ですか? またその場合、修了所要単位に算入されますか?
 履修できますし、修了所要単位に算入されます。「社会科学研究の基礎」は2単位が必修ですが、それ以上を履修することができますし、必修の2単位分も含め、上記の「研究科専修科目」の単位となります。

総合社会科学専攻の在学生ですが、「地球社会研究の基礎」を履修することはできますか?
 できます。必修科目としてはみなされませんが、大学院専修科目として修了所要単位に算入できます。

地球社会研究専攻の修士課程修了のために修得する科目や単位数に変更はあるでしょか?
 必修科目や修了所要単位数に変更はありません。ただし、講義表の科目カテゴリーが変更されますので、研究科細則や授業要綱上の説明文言が変わるので一読するようにしてください。

地球社会研究専攻の「基幹講義群」「実践科目群」といった分類が「講義表」からなくなりましたが、修士課程の修了のためにこれらから必要な「10単位以上」はどの分類から修得すればよいのでしょうか?
 「基幹講義群・実践科目群から10単位以上」という規定は廃止され、2022年度以前入学者にも廃止が適用されます。これに代えて、研究科の「学部・大学院共修科目」と「大学院専修科目」から10単位以上を修得する規定が適用されます。言い換えれば、これまで総合社会科学専攻の専攻科目だったものも含め、また共修か専修かを問わず、研究科の講義表にある科目のうち、第一演習、第二演習、リサーチ・ワークショップの3つ以外から10単位以上修得することになります。また、2022年度以前に修得済みの研究科共通科目と総合社会科学専攻の専攻科目の単位もここに含むことができます。

地球社会研究専攻の修士課程の必修科目が、「地球社会研究I」から「地球社会研究の基礎」に変わったようですが、在学生にもなにか影響はありますか?
 ありません。すでに修得済みの「地球社会研究I」2単位が必修分の単位として認められます。2023年度以降に「地球社会研究の基礎」をさらに履修しても構いませんし、それを修了所要単位に算入することもできます。

地球社会研究専攻の在学生ですが、「社会科学研究の基礎」を履修することはできますか?
 できます。必修科目としてはみなされませんが、大学院専修科目として修了所要単位に算入できます。

地球社会研究専攻の修士課程では、これまで学部発展科目も修了所要単位にある程度入れることができたと思いますが、それについては変更はありますか?
 ありません。2022年度以前に修得したもの、2023年度以降に修得するものも、学部発展科目を6単位まで修了所要単位に含めることができます。

修士課程に社会人特別選考で入学した在学生ですが、そのことでとくに気を付けるべき影響はありますか?
 ありません。すでに「社会科学研究の技法」の単位をすでに修得していれば、ほかは他の学生とおなじです。

5年一貫プログラム履修生で、2023年4月に修士課程に進学するのですが、そのことでなにかとくに気を付けるべきことはあるでしょうか?
 2023年度入学生ですので、新しい規定が適用されます。大学院入学前に修得済みの大学院科目の単位は16単位まで修士課程の修了所要単位に算入することができますが、それらの科目カテゴリーに関しては、2022年度以前入学者と同様の扱いになります(他のQ&A項目を参照のこと)。
 また、2022年度まで指導教員が総合社会科学専攻を担当していたので学部生の間に「社会科学研究の基礎」を単位修得済みの人で、2023年度からの指導教員の担当が地球社会研究専攻に変わったため、自分自身の所属専攻が地球社会研究専攻になる場合、修士修了のための必修単位として修得済みの「社会科学研究の基礎」2単位を必修分の「地球社会研究の基礎」2単位とみなすことができます。もちろん、入学後にさらに履修し単位を修得することも可能です。逆に、指導教員が地球社会研究専攻から総合社会科学専攻に変わった方の「地球社会研究の基礎」と「社会科学研究の基礎」の扱いも同様になります。
 なお、5年一貫生も含めて、2023年度修士課程入学者は「リサーチ・ワークショップ」が必修となります。ただ、2023年度の「リサーチ・ワークショップ」は、2022年度以前入学生の枠組みで実施しますので、総合社会科学専攻の旧6分野で開催され、地球社会研究専攻でも修士論文中間報告会が開かれます。2023年度にどの分野の「リサーチ・ワークショップ」に参加するかは、年度初めに指導教員とよく話し合ってください。
 くわしくは、『学生便覧』掲載の「授業要綱」の5年一貫生に関する欄をよく読んでください。

博士後期課程の修了所要単位に変更はありますか?
 変更ありません。

博士後期課程の2022年度入学者から、原則的にⅮ2で「リサーチ・コロキアム」での研究発表を行うことになっていますが、そのことについてなにか変更はありますか?
 変更ありません。ただし、リサーチ・コロキアムの開催単位は、新しい4分野となる予定です。

共同研究室や担当助手も変わると聞いていますが、2023年度からは、どの共同研究室を利用して、どの助手とコンタクトをとればよいのでしょうか?
 新しい4研究分野それぞれに担当する助手が配置されます。担当助手は以下のとおりです。

 社会学研究分野:吉年助手(磯野研究館4階402 社会学研究室)
 共生社会研究分野:佐藤助手(第2研究館4階420 共生社会研究室)
 歴史社会文化研究分野:長谷川助手(第2研究館4階412 歴史社会文化研究室)
 超域社会研究分野:太田助手(東本館1階119 超域社会研究室)

課程修了時に授与される学位に変更はありますか?
 ありません。

院生研究室や附属図書館の利用などへの影響はありますか?
 ありません。

紀要『一橋社会科学』への投稿資格などに影響はありますか?
 ありません。

ジュニアフェローの応募資格や募集時期などに影響はありますか?
 ありません。


その他不明な点があれば、研究科事務または大学院教育専門委員に問い合わせてください。

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