2010年ー2011年度 科学研究費補助金(若手研究(B)) 「ヘーゲル哲学のプラグマティズム的解釈についての研究」 (課題番号 22720015) 研究代表者:大河内泰樹
本研究は、ドイツではポスト分析哲学と呼ばれているクワイン以降の英米哲学の文脈でドイツ観念論の新たな意義を探ろうとするより大きなプロジェクトの一部です。本研究では特に、R・ブランダムの哲学を検討しながら、ヘーゲル哲学のプラグマティズム的解釈の是非について検討しています。特に以下のような項目を明らかにすることを目指しています。
- (ポスト)分析哲学におけるブランダムの哲学の位置づけ
- セラーズ「所与性の神話」批判からみたブランダム哲学の特徴
- ブランダムによる表象主義批判と、ヘーゲルによるカント批判との平行性とその違い
- ハーバーマスとブランダムの両者における、認識論の脱超越論化と語用論との関係の比較検討
- プラグマティズムからみた、ヘーゲル「精神」概念の現代的意義
- ブランダム、ヘーゲルにおける理性の歴史性という観点からみた自然主義の再構成
キーワード:プラグマティズム/語用論/推論主義/全体論/観念論/脱超越論化/合理性/自然主義