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キャリアデザインの場としての大学院(概要)

最終変更日時 2008年03月18日 16時59分

  • 教育プログラムの概要

わが国を代表する社会科学の大学院教育機関である一橋大学の実学的学問伝統を踏まえ、 一橋大学大学院社会学研究科は、大学院を「研究者を含む高度職業人を養成するキャリアデザインの場」と捉える。この観点に立つ当プログラム では、入口(就学準備支援)・中身(カリキュラム改革)・出口(就職進学支援)を一貫させた教育実践を展開す る。その目標は、実質ある大学院教育プログラム(修士課程・博士後期課程)と就職支援実績を世に提示し、多様で質量とも優れた学生を本研究科に招来して職 業的流動化の進む21世紀にふさわしいキャリアデザインを構想させ、研究基礎能力と専門応用力の涵養を図りつつキャリアプランの達成にむけたモチベーショ ンある大学院生活を送らせることによって、学位取得の促進をはかり、新陳代謝の良い教育課程を作り上げることにある。

 当プログラムでは、キャリアデザインの場としての大学院という発想を、本研究科が現 在鋭意推進中の「社会科学の先端的研究者養成プログラム」(平成18-19年度「魅力ある大学院教育」イニシアティブ)において蓄積してきた成果や 経験の組織的・体系的な発展的展開のなかで実体化し、下記事業を実施する。

  1. 一橋大学大学院社会学研究科に専任教員、キャリアデザイン支援者、事務担当者で構成される「キャリアデザイン推進室」を設置し、 当プログラムの推進とマネジメントの中核的組織とする。
  2.  「社会科学の先端的研究者養成プログラム」という基盤の 上に立ち、そのいっそうの発展を企図してキャリアデザインに資する大学院科目を拡大発展させ、アカデミックキャリア志望、ノン・アカデミックキャリア志望 を問わず大学院修了者に共通して必要な基盤的・専門応用的教育を与えるとともに、先端的かつ実践的なスキル訓練の場を提供する。
  3. 修 士課程院生を担当するキャリアデザイン支援者を雇用し、社会科学系修士課程修了者の求人情報の調査分析、目標設定と達成支援のコンサルティング、 キャリアデザイン講習会の開催と就職指導強化、インターンシップ等の企画運営、アカデミックキャリア志望者の相談受付、就職進学目標未達成の院生ケアと留 年者数の低減などを図る。
  4. 博士後期課程院生を担当するキャリアデザイン支援者を雇用し、本研究科博士後期課程進学を目指 す修士課程院生・既修生への情報支援、入学者へのコンサルティングと個別の将来計画カルテ作成、海外留学や外部資金獲得に関する相談と情報提供、帰国留学 生のソフトランディング支援、教員公募情報支援、就職目標未達成の院生ケアと留年者数の低減などを図るとともに、修業年限内の課程博士号取得を側面援助す る。
 以上の事業を体系的かつ組織的に展開し、本研究科からの有為な人材の輩出を企図するとともに、社会科学系大学院における教育モデルを確立し公開す る。この教育モデルの提起を通じ、我が国の大学院教育の実質化に波及効果をもたらすことを、当プログラムの最終目標とする。

  • 全 体概念図




この教育プログラムを時間軸にそって示したのが、下の修学プロセス概念図で す。

修士課程入学後、専門分野・目的・キャリアデザインに応じた履修計画を 立て、通常の授業や演習において専門テーマの学修・研究を進めます。修士課程修了時 に就職か進学かに分かれます。博士後期課程進学者は、論文指導体制のなかで博士号取得にむけて研究を 重ねていきます。このプロセスを側面から支え、研究者・高度職業人としてのスキル獲得や種々のトレーニングを行うのが、5部門から成る高度職業人養成科目です。 研究科は、院生には合格直後(M0(エムゼロ))ないし入学直後の段階からキャリアデザイン意識を 持ち、それにそくして授業やゼミ履修を計画するよう指導する所存です。そして、この 作業を専門的に担うのが、アカデミック・キャリアとノン・アカデミック・キャリア担当のキャリアデザイン支援者たちです。