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一橋大学 社会調査室では、現代社会のさまざまな問題について複合的な視点から社会調査をおこなっています。
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◆社会調査の学び方◆

 社会調査は、現代社会を生きる私たちが感じる「なぜだろう?」とか「どうして?」という問いにこたえようとする営みです。社会に起こっている矛盾や問題に「なぜ?」と感じ、その実態を解き明かしたいという問題意識、つまりリサーチ・センスがあってはじめて社会調査は成り立ちます。

 自分の生活世界の外へ飛び出して、「なぜ?」を感じる現場にでかけ、調査者の視点から見つめてみましょう。そこで、なにが問題なのか、だれの問題なのか、なにを探求すべきかを問いかけながら、リサーチ・センスを磨きましょう。

 多様な社会現象に迫っていくためには質的・量的な方法を組み合わせたマルチメソッドなアプローチが必要です。また巷にあふれるデータを批判的に読み取り、さらに自らの手で社会的・歴史的に意味のある社会調査がおこなえるようになるために、社会調査のリテラシーをしっかり身につけることが求められています。リサーチ・センスを培い、リサーチ・リテラシーを獲得することは現代社会を生きていくうえで重要なスキルとなり、リソースにもなります。

 社会学部では、社会調査の専門教育を受けた人が申請できる社会調査士資格の取得に対応したカリキュラムを用意しています。

◆大学院での学び方◆

 社会科学研究において社会調査は、社会認識にとって不可欠の方法であり、社会理論と社会調査は車の両輪の関係にあります。したがって社会調査は、たんなる技法ではなく、社会と人間を経験的・実証的に解明しようとするときにふまえるべき方法として、それ自体、研究史が蓄積されています。

 社会科学的な実証研究に欠かすことのできない社会調査に関する知見を幅広く獲得し、これを駆使する力を身につけることは重要な課題です。また社会調査の実践においてとくに調査対象との信頼関係の構築や人権の尊重やまもるべき倫理、遵守すべき法令など、社会調査をおこなう際に求められる基本を学ぶことも必須です。リサーチ・デザイン、調査票の作成、フィールドワーク、インタビュー、得られたデータの整理・集計とその分析にいたるまでの一連のプロセス、およびこれにもとづいて理論化へと進んでいく道筋に関する知識を修得することは、各々の研究テーマに実証的に接近するための不可欠なリサーチ・リテラシーを養成することになります。

 社会学研究科では、社会調査の高度な専門教育を受けた人が申請できる専門社会調査士資格の取得に対応したカリキュラムを用意しています。