TFコースQ&A:回答(III 授業実習について)

Ⅲ 授業実習について

Q:そもそも「授業実習」とは何でしょう?
A: 「授業実習」という表現は、厳密には正しくありません。教員免許を取得するために中学・高校などで行う「教育実習」(根拠規定は教育職員免許法)と違い、 法制上の規定が存在しないからです。学校教育法では大学の授業を担当できるのは、あくまでも助教以上の「教員」に限定されています。TFは法制上は「授業補助」にすぎませんが、実質的に教職課程の「教育実習」同様、教壇にたって講義を行うので、イメージとしては「大学教員の卵のための教育実習」と考えてくださっても結構です。この活動の通称とお考えください。

Q:どのような授業で実習を受け入れてもらえるのですか?
A:各研究科教員が学部で開講している科目です。ただし講義形式のものに限ります。実技科目(スポーツ方法Ⅰ.Ⅱ等)や演習は含まれません。また、非常勤講師が担当する科目での実習が必要な場合は、TF担当スタッフにご相談ください。

Q:一つの授業で複数のTFが受け入れられることもあるのですか?
A:特に制限はありません。ただし、それぞれの授業はあくまでも教員が担当することになっていますから、TFが代わる代わる授業実習を行い、教員自身が行う授業回数が極端に少ないようだと、受講者から苦情が出てくることが予想されますし、本来の授業のあり方から逸脱するおそれがあります。そのあたりの判断は個々の教員に委ねられていますが、1コマずつ2名を受け入れる、といった程度なら可能でしょう。

Q:先生にはどのようなことをお願いすればよいのでしょう?
A:授業実習にあたり、①一定の授業時間を割いてもらう、②指導案への助言をもらう、③実習に立ち会い、所見を書いてもらう、といった協力をお願いすることになります。すべての教員がこのプログラムを十分理解しているとは限りません。必要に応じ、TFトレーニングコースの趣旨もあわせて簡単に説明するとよいでしょう。

Q:先生は必ず実習にたちあっていないといけないのでしょうか?
A:はい。授業実習は指導教員による指導助言を不可欠としている以上、教員が授業実習の場にいないことは原則として認められません。かりに例外があるとすれば、 授業担当教員に代わって授業実習を指導することができる教員が講義に立ち会い、適切な指導助言を行う場合でしょう。ただしこうした変則的な運用はできる限り控えたいものです。

Q:担当教員によっては、科目を分散することによってTFを承諾してくれることも想定されますが、そうしたことは認められますか?
A:認められます。基本的に授業実習は各自2~3コマを担当します。ただし、コマ数や科目については担当教員と相談してください。というのも、例えば3コマ実習を行う場合を考えるだけでも、冬学期に1コマ・夏学期に2コマあるいは、冬学期2コマ・夏学期に1コマ担当するというように様々なバリエーションが想定されます。こうした組み合わせをどのようにしようとも、特に問題はありません。

Q:授業実習を受けてもらえそうな科目はすべて、「もう予約済みで今年度は受け入れられない」と断られてしまったのですが…。
A:研究分野が重なる院生が同時にこのTFト レーニングコースに参加していると、こうした事態もありえます。この場合、ウェブシラバスをみながら授業実習ができそうな科目が他にないか探してみてください。それでもだめなようなら、来年度は授業実習を受け入れてもらえるよう、“予約”しておいてはいかがでしょうか。

Q:同一教員の授業の組み合わせでないとだめでしょうか?
A:そんなことはありません。授業実習の趣旨からすれば、同一授業内ですべてすませられるのが理想ですが、教員一人当たりの受け入れキャパシティの問題もあるので、複数の教員に依頼してもかまいません。

Q:1コマというのは105分すべてを担当することを意味するのですか?
A:授業実習を行う場合に、1コマ(105分)分すべてをTFが担当しなければならないということもありません。実質的に要件を満たす「2~3コマ担当」に相当すると判断されるかぎりは、同一時間内を担当教員と共同あるいは分担して授業を行うことも認められます。つまり、どの程度の時間を担当するのかについても、担当教員の指示に従ってほしいということです。「実質的に要件を満たすに相当すると判断される」かどうか懸念がある場合はご相談ください。

Q:TAを引き受けている授業の中で、授業実習を行うことはできますか?
A:基本的にはできません。TAは給料が支払われる「勤務」ですから、その時間内はTAとして勤務している必要があります。どうしても重なる場合(=TAを担当している授業でしかTF授業実習ができない場合)は、TA担当科目の教員と事前に相談したうえで授業実習を行うようにしてください。その場合、TF授業実習を行った回はTAとして欠勤扱いとなります。その日の分はTAとしての給料が支払われなくなるのでご注意ください。

Q:TFの授業実習は、いつのタイミングで行えばよいのですか?
A:講習会Aを受け、1回目の授業観察を終えた後に1回目の授業実習を行ってください。その次に2回目の授業観察、2回目の授業実習、と続きます。