2009年度政治学基礎演習

(新潟大学法学部)


授業の狙い:

現代政治の主要な論点にかんする代表的な政治学者の論文(新書レベル)を輪読・討議する。
全体をつうじて、今日の政治学の議論状況を一通り認識できるようにする。
さらに関心のあるテーマを各自が選択し、学期末に小レポートを作成する。

到達目標:

(1)レジュメの作成、報告、レポート作成にかんする基礎的技法を習得すること。
(2)現代政治の主要な論点にかんする関心を深めること。

授業計画:

毎回発表者と司会者を決める。それ以外の参加者は論点・疑問点を用意してくること。
授業一回分は、レポート作成のための個人指導(テーマ設定/文献リスト作成/執筆)を行う。

1 ガイダンス

2 今日の社会状況

    山田昌弘『希望格差社会』ちくま文庫、36-86頁

3 戦後政治

    山口二郎『戦後政治の崩壊』岩波新書、2004年、第1章、2-27頁

4 統治機構

    飯尾潤『日本の統治構造―官僚内閣制から議院内閣制へ』2007年、中公新書、140-186頁

5 政治と経済

    スティグリッツ『スティグリッツ入門経済学(3版)』東洋経済新報社、2005年、212-238頁、272-279頁

6 中間発表

7 福祉国家

    エスピンーアンデルセン『アンデルセン、福祉を語る』NTT出版、2008年の一部

8 グローバル化

    『スティグリッツ早稲田大学講義録―グローバリゼーション再考』光文社新書、2004年、18-100頁

9 国際平和と人権

    アマルティア・セン『人間の安全保障』集英社新書、2006年、132-180頁

10 自由主義

    藤原保信『自由主義の再検討』岩波新書、1993年、11-54頁

11 民主主義

    コリン・クラウチ『ポスト・デモクラシー』青灯社、2007年、7-49頁

12 研究発表

13 研究発表または個人指導

14 個人指導

成績評価の方法と基準:

報告と討議への積極的な参加(70%)、学期末レポート(30%)の合計による相対評価。
2/3以上の出席を成績評価の条件とする。

教科書・参考書:

マスターコピーを用意する。
小笠原喜康『大学生のためのレポート・論文術』(講談社現代新書、2002年)を必携とする。

リファレンスとして以下の四冊。

久米郁男ほか『政治学』有斐閣、2003年
『政治学事典(縮刷版)』弘文堂、2004年
『現代政治学小辞典』有斐閣、1999年
川崎修、杉田敦編『現代政治理論』有斐閣、2006年