2007年度前期
政治過程論
(新潟大学法学部)


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シラバス

[概要]

現代政治を理解するための主要な理論枠組みを学びます。(1)民主化→先進国の政治経済体制→現代の政治・行財政改革という順序で、マクロからミクロへと辿ることで、現代政治の動態を理解できるよう配慮します。(2)こうした枠組みを踏まえ、戦後日本の政治過程について検討します。その際できるかぎり諸外国の制度を参照しながら、日本の特徴を理解できるよう配慮します。

[達成目標]

(1)日々のニュースの背後にあるマクロな政治構造と、ミクロな政治過程のポイントを知ること。
(2)現代政治がどういう変化の只中にあるのかを構造的に理解すること。

[履修上の注意]

毎回B6版の小ペーパーを配布しますので、疑問点や意見を書いて提出してください。
日々の国内外のニュースによく目を配り、授業内容との対応を考えてみてください。

[授業計画]

1 政治過程原論

2 民主化の政治過程
  (1)三つの波
  (2)民主主義定着の諸問題(政党制、選挙制度)

3 現代政治の成立過程
  (1)フォーディズム
  (2)ブレトンウッズ体制

4 改革の政治過程
  (1)ポスト・フォーディズム
  (2)コーポラティズムと多元主義
  (3)政治システムの再編(政党制の危機、行財政改革)
  (4)グローバル化と新しい政治的対立軸

5 戦後日本の政治過程 
  (1)55年体制の形成
  (2)高度経済成長期
  (3)1980年代の「保守回帰」
  (4)55年体制の崩壊

[成績評価の方法と基準]

期末試験(100%)による相対評価。試験は基礎知識の確認と論述問題から成る。

[教科書]

毎回レジュメを配布します。
なお、一冊で講義内容をカバーする教科書はありません。詳しい参考文献リストを配布しますので、講義期間中にできるだけ多くの文献に目を通すようにしてください。

[参考文献]

伊藤・田中・真淵『政治過程論』有斐閣アルマ、2000年
山口定『政治体制』東京大学出版会、1989年
新川敏光・井戸正伸・宮本太郎・眞柄秀子『比較政治経済学』有斐閣アルマ、2004年
石川真澄『改訂版 戦後政治』岩波新書、2004年

他の文献はこちらをご参照ください。