北海道大学 2005年前期「全学歴教育歴史の視座(論文指導)」
現代政治入門
シラバス レポート秀作
授業の狙い:
現代を代表する社会科学者や思想家のコンパクトな論文を輪読します。主なテーマは、戦争、情報・消費社会、グローバル化、南北問題、福祉国家、市民社会。今世界で起こっている問題への関心を喚起し、それらを歴史的・理論的に把握する手がかりを得ることを目指します。
予備知識は必要ありませんが、自分の生きる世界にたいして問題意識を持ち、積極的に議論に参加することが求められます。
到達目標:
(1)上記テーマにかんする問題のアウトラインを知ること。
(2)レジュメの作成、発表、ディスカッションの基本的な手続きを習得すること。
(3)どれか一つのテーマについて、さらに掘り下げた調査を行い、自分の意見を含んだレポート(6000字以上)を作成できること。
授業計画:
下記の授業日程を参照
授業1回分は、授業時間外に小論文作成のための個人指導(テーマ設定/文献リスト作成/執筆)を行う。
評加の規準と方法:
発表と討論への参加(70%)、学期末レポート(30%)の合計による相対評価。
講義指定図書:
こちらでマスターコピーを用意します。
授業日程:
@4月14日(木) ガイダンス
A4月21日(木)
エドワード・サイード「イスラム解釈の政治学」『イスラム報道―ニュースはいかにつくられるか』
みすず書房、1986年、160-189頁
B4月28日(木)
見田宗介『現代社会の理論』岩波書店、1996年、第一部、2-41頁
C5月12日(木)
見田宗介『現代社会の理論』第二部、44-71頁
D5月19日(木)
見田宗介『現代社会の理論』第三部、74-119頁
E6月9日(木)
スーザン・ジョージ「武力紛争と戦争」(『債務ブーメラン―第三世界債務は地球を脅かす』
朝日選書、1995年、239-284頁)
F6月16日(木)
スティグリッツのグローバリゼーション論(藪下史郎、荒木一法編著『スティグリッツ早稲田
大学講義録―グローバリゼーション再考』光文社新書、2004年、18-100頁)
G6月23日(木)
ウォーラーステイン「21世紀的ジオポリティクスにおける諸断層―将来のかたち」
(ウォーラーステイン『脱商品化の時代―アメリカン・パワーの衰退と来るべき世界』
藤原書店、2004年、380-408頁)
H6月30日(木)
ギデンズ『第三の道―効率と公正の新たな同盟』日本経済新聞社、1999年、第1章、16-55頁
I7月7日(木)
エスピン-アンデルセン『福祉資本主義の三つの世界―比較福祉国家の理論と動態』
ミネルヴァ書房、2000年、第一部第二章、39-61頁
J7月14日(木)
エスピン-アンデルセン「黄金時代の後に?―グローバル時代における福祉国家の
ジレンマ(抜粋)」(『転換期の福祉国家―グローバル経済下の適応戦略』
早稲田大学出版部、2003年、16-51頁)
K7月21日(木)
藤田省三「全体主義の時代経験」(『全体主義の時代経験』みすず書房、1994年、16-49頁)
L7月27日(水)
藤田省三「全体主義の時代経験」(『全体主義の時代経験』みすず書房、1994年、49-64頁)
総括討論