社会学部紹介

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社会学・社会調査への招待

1 社会学・社会調査の考え方

社会学とは、「幅広い社会現象を、人間生活の共同という視角から研究する社会科学の一分野」です。社会学は、ミクロからマクロに至るまで、実にさまざまな社会現象に取り組んでいます。しかしそれらはいずれも、次の3つの問いに対する答えを探っている、と言えるでしょう。

第一の問い: 人はなぜ、共同し合うのか?
人間は、共同することによって、一人では実現できなかった大きな夢や目標を達成することが可能になる。それを支える仕組みとはいったい何か。人々を「つなげる」ものとは何か。
第二の問い: 人はなぜ、自分で作ったはずの社会によって、逆に不自由になってしまうのか?
しかし、こうして生まれた仕組みは、いつの間にか人間にとって疎遠なものとなり、むしろ多くの不自由をもたらす固い殻(=構造)になってしまう。それはなぜか。
第三の問い: 人はどのようにして、社会を変えていくことができるのか?
冷たく固い殻になってしまった社会を、人はいかに変えていくことができるのか。そのための条件とはいったい何だろうか。

社会調査とは、社会学徒のみならずひろく社会科学者が、社会の仕組みや人びとの暮らしの現実をさぐり、人間の行為とそれを支える論理に分け入っていくため、対象について調査・観察し、その結果を記述・分析していく営みと方法のことです。

以下、社会学と社会調査に分けて、それぞれの学び方、履修ガイドを示していきます。

2 社会学の学び方

上の課題に取り組み、それを深めていくために、社会学では、次の3つの科目群を並行して学ぶことが求められます。
1)社会学的思考法の歴史、理論的基礎に関する科目群
2)フィールドワーク、統計分析、テクスト分析など社会分析・社会調査に関する科目群
3)各自が関心をもつテーマ・分野に関する知識を深める科目群
これらの組み合わせ方は、各自が選ぶ研究テーマによって違いがあるでしょう。

各自の研究テーマの例
◎一つの分野を掘り下げる:
社会学理論、社会学史・学説、階級、ジェンダー、都市・地域、エスニシティ、労働、宗教、社会ネットワーク、環境 政治社会…
◎社会の問題・課題から出発する:
差別と格差、パブリックスペース の可能性、「生きづらさ」を考える、気候変動、市民社会の発展…
◎領域を超える:
宗教と心理、建築と社会、観光と開発、都市とグローバル化、ネットワーク科学…

【履修のガイド】
・共通科目は、社会学を学ぶ上でもっとも基礎となる科目群です。
・個別分野科目は、個人の関心の方向に応じて社会学の各領域を究めるための履修上の目安です。
・実際には、〈構造と問題〉〈現場と実証〉〈心性と文化〉という領域を2つ以上横断しながら、自分の関心を深め、分析方法を磨いていくことを勧めます。

注:・学年配当は一応の目安です。学部基礎科目・学部発展科目など学年指定がある場合に注意。
・社会学を学ぶ上で役に立つ関連科目等(他学部を含む)も含めてあります。
・このほか、特定の地域や時代を研究対象とする場合は、関連する外国語、文化、歴史に関する科目を履修することが望まれます。

【おもな参考文献】
①社会学の全体像を知りたい方へ
長谷川、浜、藤村、町村『社会学 新版』有斐閣、2019年
アンソニー・ギデンズ『社会学』(第5版)松尾精文他訳 而立書房、2009年
玉野和志『ブリッジブック 社会学』(第2版)信山社、2016年
メレディス・B・マクガイア『宗教社会学』山中弘他訳 明石書店、2008年
アルバート=ラズロ・バラバシ『新ネットワーク思考』青木薫訳 NHK出版、2002年
②参考図書
『社会学小辞典 新版増補版』有斐閣、2005年
『社会学文献事典 縮刷版』弘文堂、2014年
『現代社会学事典』弘文堂、2012年
『コミュニティ事典』春風社、2017年
『社会調査事典』丸善、2014年
『現代宗教事典』弘文堂、2005年
『宗教学事典』丸善、2010年

3 社会調査の学び方

《何が本当の問題か。それは誰の問題か。どこで探究すべきか》:この問いは、社会調査・社会観察によって社会的現実を経験的・実証的に解き明かそうとする際に誰もが直面する基本問題です。自らに解き明かしたい問題があってはじめて、社会調査は成り立ちます。一人ひとりの「生活世界」の外側に飛び出して、観察者・調査者の視点から、ものごとを見つめてみましょう。

 【 履修のガイド】
社会現象は多様性に満ちあふれています。それに迫っていくための方法も、マルチメソッドな(質的かつ量的な方法を統合する)アプローチが必要です。また、巷に溢れるデータを批判的に読み取り、さらに自らの手で社会的・歴史的に意味のある社会調査を行えるようになるには、社会調査に関するリテラシーをしっかりと身につけることが求められています

一橋大学社会学部では、社会調査に必要な科目を多面的に学ぶカリキュラムを用意しています。一般社団法人社会調査協会が認定する「社会調査士」という資格制度にも対応したカリキュラムとなっていますので、これらの科目を系統的に学ぶことで社会調査のリテラシーを習得するだけでなく、社会調査士の資格取得の申請も可能になっています。

 一般社団法人社会調査協会が定めている社会調査士の「標準カリキュラム」(A~G)と、2021年度、社会学部で開講する科目との対応関係はつぎのようになります。


基礎科目と発展科目の配置、ならびに各科目の開講予定(毎年開講されるものと1年おきに開講され るもの、特定の年度のみ開講されるものがある)を考慮しながら、履修計画を立ててみるとよいでしょう。この資格取得について詳しくは、本学社会調査士/専門社会調査士資格制度ホームページ(https:// www.soc.hit-u.ac.jp/~hccsr/)、および一般社団法人社会調査協会ホームページ(https://jasr.or.jp/)を 参照してください。

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