社会学部紹介

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政治学

1. 社会学部の中の『政治学』

 一橋大学は、政治学が社会学部のなかに置かれている大変珍しい大学です。他大学では政治学に含まれる国際関係論や行政学は、法学部で開講されています。これは、戦前「キャプテン・オブ・インダストリー」を輩出した東京商科大学が、戦後に一橋大学と名を変え「社会科学の総合大学」として再発足するにあ たって、商学部・経済学部とともにいったん法学・社会学部がつくられ、そこから法学部と社会学部が分離した、という一橋大学の沿革と関連しています。
 日本の政治学は、戦前ドイツの大学システムと国法学・国家学の影響を強く受けて、法学部の憲法・行政法から分かれて片隅におかれ、天皇制国家の官僚養成のための学問として、生まれ育ちました。戦後の日本国憲法のもとで、丸山真男らにより「科学としての政治学」が提唱され、再建された後も、国立大学を中心に政治学を法学部の一部とする伝統が残りました。
 ところが、もともと「官学」でありながら「民間」に多くの人材を送り出してきた一橋大学では、政治を「官」ではなく「民」の視点で学んでいくため、国際関係論や行政学は法学部に置きながら、政治学を社会学・哲学・歴史学・社会政策論などとともに、「社会科学の総合学部」としての社会学部で教育することにしました。ですから一橋大学の政治学は、政治家や官僚を養成するための「国家学としての政治学」ではなく、主権者である市民に不可欠な総合的教養を身につけるための「市民社会の政治学」を志向し、政治現象を社会・歴史・文化の中で広く位置づける市民に開かれた学問をめざしています。現在、教育社会学およびスポーツ社会学と一緒に人間・社会形成研究分野を構成しているのも、そうした理念に基づいています。

2.履修モデル

 政治学を学びたい人は、まずは共通教育科目の「政治と社会」を履修しましょう。あわせて外国語や他の社会科学も広く学びましょう。グローバル化の進む現代では、政治現象は経済・社会・文化など、さまざまな領域の問題と深くかかわりあっています。どの分野からも、政治を掘り下げて考えるためのヒントが得られるでしょう。社会学部の導入科目である「社会科学概論Ⅰ・Ⅱ」「社会研究の世界」「社会研究入門ゼミナール」は、社会科学的なものの考え方、データの扱い方を学ぶうえで有益です。
 2年生になると、学部基礎科目で「政治学」「政治史」「政治思想」を履修することができます。「政治学」では基礎的な理論と、それらを使って今日の政治を分析するための方法を学びます。「政治史」では戦前から戦後にかけての日本政治を、「政治思想」では主にヨーロッパで発展してきた思想を学びます。これらの科目によって、実証・歴史・思想という三つの基礎的なアプローチを身につけることができるでしょう。
 3年生からは発展科目で「政治過程論」「比較政治」が履修できます。「政治過程論」は現代日本を、「比較政治」は現代ヨーロッパを、それぞれ専門的に考察します。さらに 3 年生から 4 年生にかけて、学習の軸となるのは、政治学担当教員の開講する「学部後期ゼミナール」です。政党デモクラシー、メディアと政治、格差社会、グローバリゼーションなど、政治にかかわるさまざまな問題について、担当教員や他の学生と議論をつみ重ね、最先端の学問を吸収しながら、学士論文を仕上げていくことになります。それぞれの選んだテーマに即して、社会学部の社会学・総合政策・社会史・哲学などの関係する講義、法学部の国際関係論、経済学部の経済学・統計学など他学部の講義も広く学んでください。

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