2009年度第1回コロキアム 報告書
現在の場所: ホーム 進捗状況 2009年度第1回コロキアム 報告書
パーソナルツール
ナビゲーション

2009年度第1回コロキアム 報告書

最終変更日時 2009年04月28日 14時35分

博士課程での研究戦略を構想する/研究者人生の「入口」としての助成金獲得


1. 概要

  1. 日時200946日(月)14:45?17:45
  2. 場所1号館1202教室
  3. 参加人数41名(うちアンケート回答者38名)
  4. 告知方法:博士後期課程入学者への郵送、ポスター掲示、院生および教員一斉メール
  5. 報告者

第一部「データ収集と企画実践強化部門の役割」

  • エリカ・ロッシ氏(文化人類学)
  • 植田剛史氏(都市社会学,政治社会学)

第二部「学振特別研究員になるためには」

  • 布川あゆみ氏(教育社会学,比較教育)
  • 渡部瑞希氏(社会人類学,南アジア研究)

 6. スタッフ

  • 企画と司会進行:佐藤
  • 進行補助:荒木淳子先生
  • 設営補助RAの皆様

2. 参加者:合計(38名内訳)

  • 専攻別 :総合社会専攻(25名)、地球社会専攻(6名)、不明(7名)
  • 学年別 :M1(3名)、M2(7名)、D1(19名)、D2(7名)、D3+(2名)
  • 性別 :男性(15名)、女性(23名)
  • 希望する進路 :博士進学(9名)、研究職(23名)、非研究職(1名)、未定(6名)、その他(1名)

3. 目的

  1. 博士論文の基準と博士号の条件について今日的な文脈において理解し,早期の博士論文執筆に向けた具体的な構想を考えること.
  2. 企画実践強化部門の「若手研究者研究活動助成金」を獲得して調査等を実施した院生による報告を通じて,博論に必要なデータ収集の企画や実践の例を学ぶこと.
  3. 日本学術振興会(学振)の特別研究員(DC2)/院生による報告を通じて,学振等の助成金の申請にあわせた研究活動を長期的に計画するヒントを得ること.

4. 期待される成果

  1. 研究者に求められる研究水準の理解:博士論文に求められる研究水準や,論文執筆にかかる諸研究活動を理解することができる.
  2. 助成金獲得に求められる研究の計画に関する理解:助成金の申請前(「入口」)での調査・研究の企画のノウハウや研究指導の有効活用について理解を深めることができる.
  3. 研究成果の公表:助成金調査などの成果をどのような形で投稿論文や博士論文につなげていくのかについて,事例を通して理解を深めることができる.

5. 内容



6. コロキアムの要約

  • 本コロキアムの焦点は,助成金の獲得を射程に入れた博士後期課程における研究計画についてであった.今回は,企画実践強化部門の「若手研究者研究活動助成金」(「企画と実践」)および日本学術振興会(学振)の特別研究員制度への応募と活用に主眼をおいた.本コロキアムでは,「企画と実践」の助成を受けて調査研究を行った院生と,学振の特別研究員(DC2)として活躍する院生に,各自の経験をもとに助成金の獲得から助成金を用いた調査研究にいたる過程を報告していただいた.
  • 第一部の報告者は,海外でフィールドワーク(FW)を実施したエリカ・ロッシ氏と,ワークショップ(WS)の開催に携わった植田剛史氏である.両報告の焦点となったのは,(1)協力者の発掘や交渉などに代表されるWS・FWの「企画(入口)」,(2)WS・FWによって得られた知見や,調査研究の過程で直面した困難およびそれへの対処といった「実践(中身)」,WS・FWによる研究成果(出口)である.
  • 第二部の報告者は,学振の特別研究員(DC2)である布川あゆみ氏と渡部瑞希氏である.両報告者とも「企画と実践」の助成を受けて海外でFWを行った経験がある.両者は報告において,こうしたFWの成果が学振の特別研究員制度への申請に役立ったことを強調した.また,研究計画書の作成にあたって院生同士の「読み合わせ」が重要であることも指摘された.両報告では,こうした応募書類作成までの準備のみならず,計画書作成の具体例にまで踏み込んだ説明がなされた.とくに後者に関しては,その後の質疑応答でも参加者と活発な議論が行われた.


以上