ウェブコンテンツ管理入門
【講義題目】
「ウェブコンテンツ管理入門:Ploneによるサイト構築」
【授業概要】
研究プロジェクトを立ち上げる際には、ウェブ上の情報共有および発信が欠かせません。ホームページを作成・公開することは容易になってきましたが、研究プロジェクトが生み出す情報量は大きく、従来のホームページ作成ツールでは管理しきれなくなっています。また、複数の人が情報を共有し発信するとき、誰がどの情報を発信・編集する権限があるかをはっきりさせる必要もあります。これらの問題を解決するために利用されるのが、コンテンツ管理システム(CMS)です。この講義では、PloneというオープンソースCMSの使い方を紹介します。Ploneは大学、NGO、そして各業界の企業などで、広く使われています。最初は分かりづらいこともあるでしょうが、ぜひ挑戦してください。Ploneについては、次のサイトを参照してください。 http://plone.org/products/plone
【講義担当者】
本講義を担当するジョナサン・ルイス教授は、現在Ploneを利用していくつかのサイトを作成・運営しており、国内外のPloneコミュニティに貢献しています。Ploneの開発とマーケティングの支援活動を行うPlone Foundationのメンバーです。本講義には、外部教育支援者として寺田学氏を招聘します。寺田氏は日本のPloneコミュニティの第一人者で、日本語で最初のPloneガイドの共著者です。
【授業形態】
実習が中心となるため、受講者は10名を上限とします。参加者には、毎週ノートパソコンを持参してもらいます。そして、持参のノートパソコンにPloneをインストールし操作してもらいます。OSはWindows, MacOS X, Linuxのいずれでも結構です。なお、ノートパソコンを持参できない受講希望者は、研究科事務室を通じ、早めにルイス教授に連絡して下さい。
【授業のスケジュール】
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課 題 |
内 容 |
第0回 4月8日 |
オリエンテーション (ルイス) |
申請を考えている方への説明 |
第1回 4月15日 |
CMS概論およびPloneの概要説明、 インストール方法 (寺田・ルイス) |
前半:概論・概要の説明およびインストール手順の説明 後半:各自持参のマシンをインターネット接続してインストール |
第2回 4月22日 |
World Plone Dayイベント・教育機関におけるPlone (寺田・ルイス) |
4月22日には世界中でPloneの勉強会が開催される。本講義を日本のイベントにして、大学でPloneがどのように利用されているか、どのような挑戦に直面しているかを話し合う。学内外に公開する。 |
第3回 5月13日 |
Ploneの基本的な使い方 (寺田) |
前半:各機能の説明 後半:各自設定を変更し機能を実体験する |
第4回 5月20日 |
デザインカスタマイズ1 (寺田) |
前半:各自ロゴの変更、メインの色を変更 後半:CSSの変更方法の解説(簡単なロゴ画像準備、HTMLの基本的な知識、CSSの簡単な知識) |
第5回 5月27日 |
デザインカスタマイズ2 (寺田) |
前半:各自サイトデザイン変更 後半:デザイン発表 |
第6回 6月3日 |
オープンソースソフトでがっかりしない方法 (ルイス) |
前半:オープンソースの概念 後半:オープンソースの使い方(最新バージョンのダウンロード、バグが見つかったらすぐに報告!コミュニティ参加 (IRC, ML)) |
第7回 6月10日 |
コンテンツ構築 (寺田) |
前半:各自コンテンツを入力し、CMSの実体験 後半:コンテンツとデザインの融合 |
第8回 6月17日 |
Webワークフロー (ルイス) |
前半:Webワークフロー概論 後半:Webワークフローカスタマイズ方法の解説 |
第9回 6月24日 |
Ploneのプロダクト (寺田) |
前半:Ploneプロダクトの紹介 後半:各自プロダクトのインストール |
第10回 7月1日 |
多言語サイトの構築 (ルイス) |
前半:LinguaPloneの基礎知識 後半:多言語サイトを作ってみよう |
第11回 7月8日 |
テンプレートのカスタマイズ (寺田) |
前半:テンプレートカスタマイズの解説 後半:ポートレットの作成(HTMLの知識、出来ればプログラミングの知識(Pythonであればなお良い) |
第12回 7月15日 |
運用について (寺田) |
前半:運用に関する解説 後半:運用実績のある箇所の実システムを解説 |
第13回 7月22日 |
総括 (寺田) |
オープンソースCMSに求められる姿 Ploneに対する要望、期待すること |
【使用するテキスト】
plone.jpなどで公開されているオンライン資料を主に使用する
【参考書】
・ 柴田淳ほか(共著)『Plone完全活用ガイド』 技術評論社、2008年 (ISBN 9784774135014)
・ 寺田学、伏見潤、永井孝(共著)『オープンソース徹底活用 Ploneによる簡単Webコンテンツ管理 』秀和システム、2006年(ISBN-13: 978-4798012698)
・ Practical Plone 3
http://www.packtpub.com/practical-plone-3-beginners-guide-to-building-powerful-websites/book
【申請有資格者】
社会学研究科博士後期課程、修士課程に在籍する院生(休学者を除く)
【提出書類】
必要事項を記入した申請用紙
【申請用紙の入手】
ソフトコピーを本プログラムウェブサイト(http://miryoku.soc.hit-u.ac.jp/CareerDesign)からダウンロードするか、社会学研究科事務室にてハードコピーを入手してください。本冊子次ページの用紙をコピーして使っても結構です。
【申請書提出先・提出方法】
社会学研究科事務室。jimusoc7@ad.hit-u.ac.jpへの電子ファイルによる送信が望ましいですが、一部ないし全部の紙媒体での提出も可。
【申請書提出期間】
平成21年4月7日(火)〜平成21年4月14日(火)午後4時(厳守)。
【選考方法】
希望者が10名を超えた場合には書類審査を行います。その場合は、ウェブサイトを作った経験のある希望者を優先します。
【選考結果通知】
平成21年4月15日(水)に、各申請者に採否等をメールで通知します。
【重要注意事項】
- 受講を許可された申請者は、平成21年度夏学期(「IT技法の実践I」)の履修登録を行ってください。履修登録せずに本講義に参加することはできません。
- 受講者には学期終了後に本講義に関するアンケートを行います。
- 本講義は、通常の授業科目とは異なり、文部科学省平成21年度研究拠点形成費等補助金(若手研究者養成費)によって運営されるものです。したがって、申請が受理され受講許可が出たが履修放棄にいたる事態などが起こってはなりません。この点を十分自覚したうえで受講申請してください。