伊藤るり学部・ゼミナールへようこそ

Welcome to Ruri Ito's Seminar (Undergraduate) at Hitotsubashi!


このゼミでは、<グローバリゼーションとエスニシティの変容>をテーマとして、2011年度以来、隔年で沖縄と韓国でのフィールドワークを実施してきています。2014年度は、2回目の韓国訪問となりました。ゼミの活動は、以下の3本柱で進めています。
 ①国際移民(ディアスポラ現象を含む)をめぐる社会学的アプローチの学習
 ②韓国フィールドワークの実施、そのための事前学習と帰国後のアウトプットとしてのHP作成
 ③ゼミ論(3年生)、ならびに卒論(4年生)作成

【教員談】 ゼミ・テーマでもあるグローバリゼーションは高等教育にも影響を与えています。ゼミでは近年、留学生の受け入れと送り出しが同時並行で進み、このためゼミ参加者の人数も時期によって流動します。2014年度の場合、3、4年合わせて在籍は10名ですが、うち4名が留学中(香港2名、アメリカ1名、スペイン1名)。また、3名は韓国からの留学生です。教室に出てくるのは休学等を除けば、4名という少人数ゼミです。留学に出た仲間のことに思いを寄せつつ、授業は和気藹々、それぞれの個性を尊重し、自己主張を展開できる関係が生まれていると思います。
 学部ゼミでは文献学習だけでなく、フィールドワーク(FW)を行うことで、文献で得た知識を実際の現場で吟味し、問題発見能力を培うことを目指しています。
 夏学期は、上記3つの柱のうちの①と②を中心に進め、夏休み直前には、韓国FWの予行練習も兼ねて、在日韓人歴史資料館と新大久保の文化センター・アリランを訪れ、日韓関係のなかでの人の移動について学びました。これらのセットアップにあたっては、呉泰成さん(本学大学院社会学研究科博士課程)の全面的な協力を得ました。麻布の在日韓人歴史資料館で大量の活字・視聴覚・生活資料と学芸員の方からの解説に接したあと、新大久保にある文化センター・アリランでは在日2世の鄭剛憲さんから、在日朝鮮人としてのアイデンティティについて個人史に基づいた講話をうかがうことができました。日本人学生にとっても、韓国人留学生にとっても、在日2世の方の経験を直接うかがうのはこれが初めてで、何をそこで受け止めるかさまざまだったように思います。かくいうわたしにとっても、鄭さんがちょうど同年でもあることから、自分の個人史と関連づけて考えさせられることが多く、貴重な時間となりました。
 本番の第2回韓国FWは、10月上旬に実施されました。なお、韓国FWの別名は<呉ゼミ>で、ことほどさように、韓国でのFWは呉さんの存在なしには語れないわけですが、今年は、台風18号が到来したこともあり、出発便の遅延等への対応に苦しむ波乱の幕開けとなりました。しかし、各方面での交渉の結果、なんとか全員がぶじ深夜には宿舎に辿りつくことができ、日程への打撃も最小限で抑えることができたのは、かなりの幸運だったといえます。
呉さんと相談しつつ組み立てた今年度のFWは、一昨年のコースの基本を踏襲しつつ、新たに2つの重点項目を加えることになりました。第一は、「多文化家族支援センター」見学で、3ヵ所の訪問とインタビューを行いました。第二は、沖縄FWでの重要なテーマだった「アメラジアン」の教育に関して、これに対応する韓国のアメラジアン・クリスチャン・アカデミーを訪問するという企画で、韓国における公式の多文化家族支援政策からみえてこない、別の側面を捉え、かつ沖縄の事例と比較を考えるものとなりました。
 沖縄FWと韓国FWの双方を経験することで、これら2地点と日本を、東アジアの広がりのなかに位置づけ、この文脈のもとで<グローバリゼーションとエスニシティの変容>を考えることが2年間のゼミ活動を通じての目標となっています。参加学生にとって、今回の韓国FWがこの目標にむけての大きな一歩となったことを願っています。
 冬学期も中盤にかかっているいまは、3つの柱のうち、②韓国FWでの見聞、考えたことのHP上での発信、また③卒論とゼミ論のための調査研究と執筆、以上2点に重点を置いて授業を進めています。

 *担当教員の研究領域・関心、経歴については、こちら→ http://www.soc.hit-u.ac.jp/faculty/ito.html

  【2015~16年度について】
  2015年10月より16年9月にかけて、サバティカル(研修年)のため、フランスで調査研究を行う予定です。
  2016年10月より、通常の教育・指導を行います。

ゼミ生紹介

★4年生
*難波舜矢
なんばしゅんや君。昨年の沖縄フィールドワークから引き続きのゼミ長である。ゼミ長の肩書きからもお分かりいただけるように北海道出身の彼は非常に頼りになる男である。4年間その精神と肉体をボート部で鍛え上げ、今回のフィールドワークもよもやボートで参戦しそうだったほど(?)のボート男子、熱い男である。しかし彼の魅力はそれだけではない。どこかキュートでちょっと変。これが彼の真髄だと私は思う。フィールドワーク最終日の自由行動時、4年生組3人でいったソウル随一のデートスポットソウルタワーでは、美しい夜景、カップルだらけのフォトスポットでためらうことなく「皆で写真撮ろうよ☆」、その近くのお土産屋さんでは大きなクマさんを本気で欲しがったり。実は伊藤ゼミの中でナンバー1に愛らしいキャラクター、それこそが難波の正体だと私は思う。(米内)

*多川文崇
深い男、多川。一見寡黙に見えるが、いつもなかなかにおもしろいことを考えている。料理が上手かったり(おすすめは、2年前のクリスマスに一人で作ったというアップルパイ)、グルメだったり、(私と同じく)キレイ好きだったりと、意外な一面も多く見せる。趣味は競馬で、彼がこよなく愛する馬の話をよく周囲に語ってくれるが、その良さに共感してくれる者は残念ながらいない。卒論では、移民の斡旋業者をテーマに扱う予定。(難波)

*米内菜月
某SNSのアカウント名がパツ子であったために、今回のFWでは、本名の菜月よりもパツ子のほうが定着してしまった模様。韓国FWでは移住女性への支援について、多文化家族支援センターでは先陣をきって質問をしていた。普段のゼミでは、ツッコミというか相槌のプロであり、パツ子といったら相槌、相槌といったらパツ子、という感じで合いの手がうまい。そんなふうに能動的に人の話を受容できる彼女のFWの体験記は大いに期待できるでしょう。(向山)

*尹瑞延
韓国からの留学中のユンさん。留学生とは思えないほど、日本語が堪能で、ゼミでの難しい内容の議論においても、いつも自分なりの考えを持っている。優しさと大きな包容力を持つ彼女への信頼は厚く、みんなから慕われている。(難波)

*米澤慎太朗
社会学と音楽に熱い志を持った青年、米澤慎太郎。寂しいことに、彼は現在スペイン・マドリッドのUniversidad de Complutenseに留学中(2014年9月~)。去年から1年半の間、一緒に学んできたが、彼の豊富な知識量に基づいた鋭い指摘にはいつも圧倒されてきた。そんな彼が留学を経て、より大きくなって帰ってくる日を、一同楽しみにしている。また、高校時代からクラブでDJをやってきたという強者でもあり、業界の間では有名人であるとかないとか。(難波)

*荘田果穂
荘田さんも現在、香港のThe University of Hong Kongに留学中(2014年1月~)。彼女が留学でゼミを離れる際には、伊藤先生のご自宅で盛大なパーティーを開催して送り出し、誰もが別れを惜しんだ。しっかり者の彼女はゼミの大黒柱的存在だったため、最初はゼミにぽっかり穴が空いてしまったような感じだったものの、何とかここまでやってきました。来年1月頃より、留学を終えて再び合流する予定で、さらに充実した留学生活を送るべくラストスパートに入った模様。(難波)

*志村理
静かなたたずまいだが、こころに熱いパッションを滾らせ、繊細な感性をもった青年。ゼミでのコメントも鋭い。沖縄フィールドワークではしっかり事前勉強もし、現地でも積極的に交流。HPの編集長としてあれこれアイディアも練ってくれていたが、残念なことに、フィールドワーク後、体調を崩して休養中。復調を待っています。(伊藤)

★3年生
*徐知賢
現在、香港に留学中の知賢は、なんと韓国で合流を果たしてくれた。コーディネートをしてくれた呉さんとともに、韓国語ネイティブということで我々FWメンバーはずいぶん彼女に助けてもらった。感謝。名前からもあふれる知性の塊である彼女が作ったレジュメは先生に永久保存版!と言わしめたほどであったが、FWでは、辛いモノが全然食べれなくてキムチでひーひーいうなどお茶目な側面をたくさん見せてくれた。(向山)

*向山杏奈
伊藤ゼミの元気印!現在3年生は一人だが、彼女の圧倒的な存在感は全体の雰囲気を盛り上げてくれます。分からないことがあれば杏奈ちゃんが答えてくれる…そんな周囲の期待に応えていつも大活躍。普段は大きな目をパッチリさせ何を考えているのか我々には窺い知ることが出来ない。引き出しの多い彼女の話を僕はいつも耳を傾けて興味深く聞いています。楽しい人ですw(多川)

*田中郁美
2014年度は交換留学生としてクィーンズランド大学(オーストラリア・ブリスベン)に滞在。12月にゼミ合流、すぐにゼミに溶け込んで、発言も活発。明るい。オーストラリアではおもに国際移民、エスニシティに関する授業をとり、帰国後は、留学先に提出したエッセイをもとに、日系ブラジル人の「帰還移民」とアイデンティティをテーマにしたゼミ論を準備中。意気込み十分、来年のゼミでの活躍がたのしみ☆(伊藤)