若手研究者紹介

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若手研究者一覧

フリガナ キッカワ サリヤ
名前 吉川 紗里矢
専攻分野 日本近世史
研究概要 吉川の研究は、近世中後期における江戸幕府の役人が、いかに役人となることができたのか、その際に膨大に作成された文書はどのように機能したのかという問題を大名家文書から解明しようとするものである。
前者の問題は、主に職制史の分野で取り扱われた。従来の職制史研究は、役職者を数量的に分析することで、昇進過程と時代的傾向を提示してきた。ここでの役職就任とは、役人となった起点である意味以上のものがなかった。しかし、役職就任には、将軍による抜擢や老中・諸奉行間での審議という決定過程と、任命式での式次第、職務方法と先例を学習する新人教育が存在する。こうした前後の状況を踏まえる必要性があり、これらの点を追究しなければならない。
後者は、史料学で取り扱われた問題である。かつて、江戸幕府の役所で作成された多くの文書は、関東大震災の火災で焼失した。そのため、幕府の役所・役人の研究は史料的な制約を受けることもあり、戦後ではあまり進展しなかった。しかし、実は大名家文書にも江戸幕府の役職関係の文書が多数残存している。特に、近世に幕府役職を勤めた大名家に多い。具体的には、数百から数千点ほどの膨大な文書群が一つの家文書の中にあり、その年代を挙げれば享保期から慶応期まで、すなわち18世紀から19世紀中盤までという長期間を占めている。こうした大名家の役職文書は、いかに作成され始め、どのように管理されたのであろうか。
以上の問題について、大名家文書に残された役職文書を用いて解明したい。
現在の研究テーマ 近世中後期における江戸幕府大名役の役職文書と再生産
キーワード 老中 寺社奉行 奏者番 大名役 人事 官僚制 
研究業績 *
  修士論文 「近世後期における江戸幕府奏者番の基礎的研究」
A basic study on the Shogun’s marshal of the rite in the late Tokugawa Period
博士論文  
 
業績詳細 ◆著書
(共著)大口勇次郎監修『勘定奉行・川路聖謨関係史料』ゆまに書房、2015年12月、第6巻「川路聖謨関係史料と川路寛堂」(405-441P)。

◆論文
「天保期老中における手留の伝達と文書管理──水野家・真田家を事例に」、渡辺尚志編『藩地域の村社会と藩政』、岩田書院、2017年1月、295-331P。
「慶応期幕府奏者番における師弟関係と手留管理」、渡辺尚志編『アーカイブズの現在・未来・可能性を考える』、法政大学出版会2016年12月、44-84P。
「老中の文書管理と幕府人事──『御覚之控』を中心に」、『書物・出版と社会変容』第20号、2016年3月、223-248P。
「近世後期における江戸幕府奏者番の基礎的研究―天保11年の青山幸哉と牧野節成の日記を中心に―」(修士論文、一橋大学社会学研究科)2013年3月。

◆学会報告等
「近世後期寺社奉行吟味物調役の成立と昇進」、関東近世史研究会6月例会(於法政大学)、2016年6月26日。
「近世後期江戸幕府老中における『御覚之控』の作成・収集・編纂」、第99回「書物・出版と社会変容」研究会報告(於一橋大学)、2015年10月3日。
「慶応期秋元家における奏者番手留の分類と集約」、岡山藩研究会第40回全体会報告(於早稲田大学)、2015年3月14日。
「近世後期における江戸幕府奏者番の新役手留と系統」、日本古文書学会大会報告(於皇學館大学)、2014年9月28日。


所属学会 日本古文書学会
担当可能領域 歴史学 古文書学 アーカイブズ学 近世政治史
読解可能言語 英語
職歴 (新しいものから古いものへという順序で記入)
2016年4月-2017年3月 一橋大学大学院社会学研究科ティーチング・アシスタント(ゼミナール(3年))
2014年4月-2015年3月 一橋大学大学院社会学研究科ティーチング・アシスタント(社会史史料購読Ⅰ・ゼミナール(3年))
2013年4月-2013年8月 一橋大学大学院社会学研究科ティーチング・アシスタント(社会研究入門ゼミ)
特記事項 学芸員資格取得。

*「修士論文」、「博士論文」の上段・下段はそれぞれ日本語タイトル、英文タイトルを示す。

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