教員紹介

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鈴木 直樹 (すずき・なおき)

特任講師 、1983年生
ジュニア・フェロー: 

研究室:第1研究館3階 1318
オフィスアワー:随時受け付けます。事前にメールでご連絡ください。


主要研究領域

日本近世史、村落史

現在の研究テーマと今後の抱負

 近世の人口の約8割を占めたのは、農山漁村に生き、第一次産業に従事する百姓身分の人々でした。彼らにとって、自然資源の希少化や使用などにともなう様々な権利の確保はまさに死活問題です。また、自然災害や飢饉が人間社会に及ぼす影響はとても大きいものでした。それゆえ、資源の保全・権利維持や災害・飢饉対策などに、多大な努力を払い、知恵を絞ってきたのです。
 私の研究は、近世の村落・地域社会で、人々がどのように生存し、生活していたのか、そして近世という時代に村落・地域社会がどのように変容していったのかを明らかにするものです。
 現在は「土豪」と呼ばれる人々に注目しています。土豪とは、戦国期から近世前期(17世紀後半頃まで)に、小百姓を中心とする村からの規制下に組み込まれず、独自の特権や社会関係を持った、村や地域の有力者です。近世前期に小百姓が成長してくると、彼らは「解体」・「克服」される存在であると、従来は評価されてきました。しかし関東では、近世後期になっても、彼らは地域の有力な存在であり続けました。私は彼らを「土豪の家」として分析することで、村落・地域社会の動向を通時的かつ動態的に分析することを試みています。
 なぜ関東では、土豪の家が近世中後期に至るまで村落における有力な地位を維持できたのか。そして、どのような社会構造がそれを可能にしたのか。土豪の家が村や地域の「生存」を主導する立場にあったこと、これがこうした問いを解くカギになると考えています。彼らの生存戦略を、開発(攻めの方針)と、自然災害・飢饉対応(守りの方針)として取り上げ、近世関東の村落・地域の社会構造を明らかにしていきたいと考えています。

担当科目

大学院:

専攻 分野/科目群 番号 科目名 学期 曜日 時限
研究科共通科目高度職業人養成科目4708教育技法の実践通年5

学部:

科目区分 番号 科目名 学期 曜日 時限
歴史社会研究分野46213日本社会史総論Z3

学歴

2007年3月:中央大学文学部史学科卒業
2007年4月:一橋大学大学院社会学研究科総合社会科学専攻修士課程入学
2009年3月:一橋大学大学院社会学研究科総合社会科学専攻修士課程修了
2009年4月:一橋大学大学院社会学研究科総合社会科学専攻博士後期課程入学
2016年3月:一橋大学大学院社会学研究科総合社会科学専攻博士後期課程修了

学位

2009年3月:修士(社会学)一橋大学
2016年3月:博士(社会学)一橋大学

職歴

2009年10月~現在:八王子市役所市史編さん室 八王子市市史編集専門部会近世部会専門調査員
2010年5月~2010年8月:一橋大学大学院社会学研究科 ティーチング・アシスタント(若尾政希)
2010年7月~2011年3月:一橋大学大学院社会学研究科 リサーチ・アシスタント(研究代表者:若尾政希)
2010年10月~2011年3月:一橋大学大学院社会学研究科 ティーチング・アシスタント(若尾政希)
2010年10月~2015年7月:相馬市役所市史編さん室 相馬市史編さん調査協力員
2011年7月~2012年3月:一橋大学大学院社会学研究科 リサーチ・アシスタント(研究代表者:渡辺尚志)
2013年4月~2016年3月:八王子市役所市史編さん室 市史編さん専門員

主要業績
A.著書・共著等

・『新八王子市史資料編3 近世1』(共著), 八王子市, 2013.3

B.論文(94年以降)

・「近世前期地域支配体制の変容と土豪」『人民の歴史学』 通巻210号, p.13‐25, 東京歴史科学研究会, 2016.12
・「年中行事に見る山間村落の社会構造」渡辺尚志編『生産・流通・消費の近世史』, p.539‐566, 勉誠出版, 2016.9
・「近世前期における検地施行と土豪の変容」八王子市市史編集委員会編『八王子市史研究』 通巻5号, p.32-50, 八王子市, 2015.3
・「一七世紀の関東と開発」『関東近世史研究』 通巻74号, p.3-17, 関東近世史研究会, 2013.11
・「近世前期~中期における土豪家と村落寺院」『関東近世史研究』 通巻73号, p.65-88, 関東近世史研究会, 2012.11
・「近世前期土豪の変容と村内小集落」関東近世史研究会編『関東近世史論集1 村落』, p.19-49, 岩田書院, 2012.10

C.翻訳

D.その他(94年以降)

〔口頭発表〕

・「近世山村における村政運営の変容と土豪」, 歴史学研究会日本近世史部会12月例会, 2016.12, 東京大学
・「近世前期の土豪と譜代下人に関する基礎的考察」, 多摩地域史研究会8月例会, 2016.8, 立川市女性総合センター・アイム
・「17世紀の開拓者たち」, すみだ郷土文化資料館、「すみだの開発」連続講座, 2016.7, すみだ郷土文化資料館
・「近世前期地域支配体制の変容と土豪」, 東京歴史科学研究会第50回大会《個別報告》, 2016.4, 早稲田大学
・「近世前期関東における土豪の特質-風土記稿を素材に-」, 第103回「書物・出版と社会変容」研究会, 2016.1, 一橋大学佐野書院
・「多摩地域の自治体史編纂と近世史研究」, 関東近世史研究会企画例会, 2015.8, 立正大学
・「備荒貯蓄からみる「危機」と藩・村落-土浦藩領常陸国信太郡烏山村を事例に-」, 第53回近世史サマーセミナー全体会, 2014.7, 茨城県ひたちなか市・丸徳旅館
・「一七世紀の開発と関東」, 第45回関東近世史研究会大会, 2012.11, 國學院大学
・「近世前期~中期における土豪と村落寺院-常陸国信太郡烏山村を事例に-」, 関東近世史研究会7月例会, 2010.7, 法政大学
・「近世前期土豪と村落社会-武蔵国久良岐郡永田村服部家を事例に-」, 関東近世史研究会3月例会, 2009.3, 法政大学
・「関東の土豪の村落における展開過程-主にその課題の検討-」, 第47回近世史サマーセミナー分科会, 2008.7, 千葉県成田市・旅館扇屋
・「近世前期土豪型村落における村方騒動の特質と変容」, 登り窯と永田の自然を守る会報告会, 2007.7, 神奈川県横浜市・南永田町内会館

〔書評・新刊紹介〕

・(新刊紹介)『新八王子市史 資料編3 近世1』 (八王子市, 2013), 『八王子市史研究』 通巻4号, 2014
・(新刊紹介)『八王子市史叢書3 検地帳集成』 (八王子市市史編さん室, 2014), 『八王子市史研究』 通巻4号, 2014
・(新刊紹介)『小平市史 近現代編』 (小平市, 2013), 『地方史研究』 通巻370号, 2014
・(書評) 藤田和敏著『近世郷村の研究』 (吉川弘文館, 2013), 『民衆史研究』 通巻86号, 2013
・(書評) 澤登寛聡著『江戸時代自治文化史論』 (法政大学出版局, 2010), 『関東近世史研究』 通巻70号, 2011

〔辞書・辞典等の項目執筆〕

・大石学編『徳川歴代将軍事典』, 吉川弘文館, 2013 (執筆項目:寛永の飢饉・郷村法度など)
・木村茂光監修・歴史科学協議会編『戦後歴史学用語辞典』, 東京堂出版, 2012 (執筆項目:家の成立, 252頁)

研究プロジェクト等(94年以降)

〔その他〕

・「若手研究者研究支援経費助成・近世関東の土豪による村の生存維持に関する研究」(研究代表者), 一橋大学, 2016.6.22-2017.3.31

受賞等

・第13回徳川奨励賞(研究テーマ:近世関東の土豪と村落・地域社会に対して), 徳川記念財団, 2015.12

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