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『一橋社会科学』の沿革

『一橋社会科学』の創刊をめぐって

 『一橋社会科学』は2007年1月に創刊されました。
 1938年以来続いてきた『一橋論叢』が2006年3月号をもって幕を閉じることになった際、教員の研究発表の場であり大学院生の投稿論文掲載の媒体ともなる雑誌を新たに立ち上げることが急務となりました。そこで、従来は教員のみが執筆していた『研究年報』を研究科毎に完全に独立した雑誌として全面的に衣替えすることが決まりました。ですから『一橋社会科学』は教員と院生の研究発表の場という点では『一橋論叢』の性格を受け継ぎながら、形式上は『研究年報』の後継誌として誕生したことになります。
 正式に編集委員会が発足したのは2005年10月です。執筆要項や投稿規定は『一橋論叢』を土台にしながらも、投稿・査読・再投稿というプロセス自体が院生に対する教育の機会だとの観点から査読用紙には工夫を加えたつもりです。また、多様な学問分野が共存するという社会学研究科の特徴を活かせるような特集号を定期的に組むことにしました。編集委員会での議論、教授会での審議、様々な事務作業を経て刊行に向けた体制が整ったのは一年後です。もちろん創刊してから初めて気づく問題はありますし、状況の変化への対応は常に求められるでしょうが、今後も改良を重ねながら本誌が質の高い学術誌として成長することを願っています。


『一橋社会科学』初代編集委員長 森村敏己