【講演会】グローバル社会の正義と文化多様性——捕鯨問題を事例として

09/11/2017 | イベント

グローバル社会の正義と文化多様性——捕鯨問題を事例として

2017年9月27日、時間:15:15~18:55 | PDF

場所:一橋大学インテリジェントホール)
言語:日本語・英語の同時通訳

近年、マグロ類やウナギ類など、わたしたちに馴染みある水産資源の持続可能性にグローバルな関心が集まっています。水産資源の管理と利用には、科学的側面だけではなく、文化的・政治的・倫理的課題も考慮されねばなりません。こうした種々の意見が対立し、閉塞状況にある典型が、いわゆる「捕鯨問題」でしょう。この現実を直視すべく、ニューヨーク市在住の映画監督・佐々木芽生さんが、映画『おクジラさま——ふたつの正義の物語』を完成させ、9月9日、渋谷のユーロスペースを皮切りに全国での劇場公開が始まりました。

 佐々木監督が本作品の制作を志した動機は何だったのか? 6年にわたった映画制作の過程で、佐々木監督は何を考えたのか? 捕鯨問題に出口はあるのか? 反対・賛成の対立を越えていくには、何が必要なのか?  グローバル社会におけるリーダーの創出を目的とする一橋大学社会学部GLP(グローバル・リーダーズ・プログラム)では、同監督による講演会をおこなうとともに、捕鯨問題に詳しい論者を招聘し、捕鯨問題解決への糸口を探るシンポジウムを開催します。講演会、パネル・ディスカッションともに参加は無料・自由です。以下のメールアドレスまで、氏名、連絡先、所属を明記のうえ、申し込みください。

問い合わせ・申し込み:kujira@soc.hit-u.ac.jp (9月13日より受付開始)
主催 一橋大学大学院社会学研究科; 協賛 一般社団法人自然資源保全協会(GGT)

プログラム

15:15 主催者あいさつ 安川一(一橋大学大学院社会学研究科長)
15:20 主旨説明 赤嶺淳(一橋大学大学院社会学研究科教授)

第1部 15:30〜17:00 講演会「ふたつの正義の物語」
15:30 『おクジラさま』一部上映
16:00 「『おクジラさま』を撮りながら考えたこと」 佐々木芽生監督

休憩 17:00-17:20

第2部 17:20〜18:55 パネル・ディスカッション「捕鯨問題を開く」
17:20 基調講演「捕鯨をめぐる対立の構造」森下丈二東京海洋大学教授(IWC日本政府代表)
17:40 パネル・ディスカッション「捕鯨問題を開く」

パネラー
佐々木芽生,高屋繁樹(水産庁国際課捕鯨室長),坂元茂樹(同志社大学法学部教授・国際法),庄司義則(外房捕鯨株式会社・社長),井田徹治(共同通信社・編集委員兼論説委員),大久保彩子(東海大学海洋学部准教授・環境政策論/海洋政策論), Nikolas Sellheim(日本学術振興会特別研究員・法人類学/アザラシ漁研究)
司会 赤嶺淳

佐々木芽生監督
映画監督/プロデューサー。札幌市生まれ。青山学院大学文学部仏文学科卒。1987年よりNY在住。ベルリンの壁崩壊をきっかけに東欧に渡り、Yomiuri Americaなどにルポを連載するなどフリーのジャーナリストとして活躍。1992年よりNHKニューヨーク総局に勤務。1996年に独立し、ドキュメンタリーの取材・制作に携わる。2002年、映像制作プロダクション(株)ファイン・ライン・メディアをNYで設立。2008年、NYでアート収集を趣味とする老夫婦を取材した初の監督・プロデュース作品『ハーブ & ドロシー アートの森の小さな巨人』を公開し、ハンプトン国際映画祭最優秀ドキュメンタリー作品賞をはじめ、全米各地の映画祭で最優秀ドキュメンタリー賞、観客賞を受賞。三作目にあたる『おクジラさま』は、釜山国際映画祭ほか、世界の映画祭で上映中。日本では9月より劇場公開。

森下丈二東京海洋大学教授/IWC日本政府代表。
大阪府生まれ。京都大学農学部水産学科卒業。米国ハーバード大学大学院卒業(公共政策学修士)。農学博士(京都大学)。1982年農林水産省入省。国連環境開発会議(地球サミット)、ワシントン条約会議など、海洋生物資源の保存管理の観点から一連の環境問題について担当。1993年より在米国日本大使館一等書記官。捕鯨問題、大西洋マグロ保存国際委員会を中心に日米漁業交渉を担当。帰国後水産庁に復帰し、1996年より国際課にてミナミマグロ問題などを担当。1999年より遠洋課捕鯨班長として、国際捕鯨委員会(IWC)の日本代表団の一員として活躍。2008年より水産庁参事官。2013年より水産総合研究センター国際水産資源研究所所長を経て2016年4月より現職。現在、北太平洋漁業委員会(NPFC)科学委員会議長、国際捕鯨委員会(IWC)議長を務める。