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社会学研究科講義科目

※ 当該講義情報の詳細は 本学学務情報システム・学生ポータル Mercas を参照してください。

総合社会科学専攻 人間・社会形成研究分野 4402 B 春・夏 水曜日2時限  2単位

教育の社会史

担当教員:木村 元
【教授言語】

日本語

【学部・学年の指定】

社会学研究科の修士課程以上の大学院生(他研究科に関しては相談の上履修を認める場合がある)

【授業科目の目的と概要】

本講では、日本における学校化社会の形成過程を、学校システムの周縁部に注目して検討する。こんにちの学校システムは学校教育法の一条で規定された学校を中心に、定められた教育課程を実施することで維持されているようにみえるが、その運用のなかでさまざまな周縁をつくり、外界のさまざまなものを呼び込み、他方で内に組み込んでいたものを排除しながら全体としてシステムを機能させている。学校と学校以外、学校の教育内容とそれ以外を区別する境界線に注目しながら日本の学校システムの特徴を描き出す。2010年代の多様な学びの場を求める教育機会への要求は、周縁におかれた学校の位置づけをめぐるものであり、学校と学校外の境界線をどのように引くかという問題であった。なにを学校と見なし、どのように社会のなかで位置づけるかは歴史的な変遷を辿っており、その展開の検討を通してこんにちの課題を考える。

【授業の内容・計画】

日本の学校は、社会から要請される諸課題に対応しながら内側を組みかえ自らをつくりあげてきた。その間に生じる矛盾と取り組みながら、学校は外界との絶え間ない境界線を引きなおしのなかで歩んできたともいえる。その中から浮かびあがった対抗関係や内包する諸矛盾(葛藤や困難)とその解決のしかたが日本の学校化社会の性格を定めていることが理解できることを目指す。
 本講では、さまざまな学校種別に関する最近の研究を検討しながら、戦後の学校化社会を成立させるダイナミズムを学校システムの周縁に注目しながら描き出す。貧困格差、労働と教育、共同性と公共性、異文化・マイノリティ問題など学校化社会の構築の中で内包していた諸問題を浮かび上げ、それぞれの学校がそれに対峙するなかで日本の学校化社会の特徴を作り上げてきた経緯を捉えたい。
 そのために以下のような構成でアプローチしたいと考える。ただし参加者の関心に基づいて対象は選択することになる。
1.先行研究の検討
2.学校の成立と展開
3.学校の戦後史を捉える
4.学校種別の検討
   夜間中学、朝鮮学校、工業高校、定通教育、生徒指導、技術教育・進路指導など
5.学校化社会の成立の特性

【テキスト・文献】

さしあたり参考書として木村元編『日本の学校受容』(勁草書房)、木村元『学校の戦後史』(岩波新書)をあげておく。

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