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社会学部講義科目

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社会学科導入科目 40106 夏 月曜日2時限  木曜日2時限 2単位

社会学概論

担当教員:多田 治
【教授言語】

日本語

【学部・学年の指定】

全学部1年生以上

【授業科目の目的と概要】

「社会学概論」では、デュルケーム・ウェーバーからフーコー・ブルデュー・ギデンズまで、この100年余の間に社会学を作り上げてきた西洋の巨匠たちの系譜をたどりながら、社会学的な視点・考え方を、一挙に体系的に学んでいく。その際、彼らが繰り広げた研究・理論・思考の営みを、彼らが生きた具体的な時代の文脈の中に、置きなおして考えてみる。それによって、歴史のなかでの社会と社会学のたえざる相関関係を、立体的に把握することができるだろう。
また、こうした歴史を決して単なる「過去」として切り離すのでなく、つねに「現在」の社会の諸問題と関係づけるアクチュアルな視点から、大物たちの仕事を批判的に吸収していく。その際、一見すると難しい専門用語や内容も、豊富な具体例とユーモアトークを通して、わかりやすく解説していく。それによって彼らの理論から、自分たちの身近にあって切実なテーマに今後取り組んでいくための、柔軟な発想と有益なヒントを得ることができる。
なお、こうした西洋の社会学理論を学ぶに当たっては、今日のグローバル化の諸問題を重視する立場から、こうした系譜そのものの中に通底する西洋中心主義的な見方を対象化し、相対化する批判的な視座を確保することも、念頭に置きながら進めていく。
また今回は特に、沖縄やハワイなどの事例を取り上げながら、観光社会学と社会学理論を交差させて語る方向性を、意識的にさぐって掘り下げていく。これによって本授業はより具体的で楽しいものとなり、各論者の理解と効用をいっそう立体的・有機的にし、意義深いものにしていければよいと考えている。

【受講生に対するメッセージ】
本講義では、折にふれて様々なエピソードをまじえながら、楽しく濃密な場を展開していきたいので、多数の受講生の参加をお待ちしている。特に、社会学やカルチュラル・スタディーズは「脱領域的な知」である。社会学を専攻する社会学部・院生の人はもちろんのこと、他の学部で関心のある人も大いに歓迎しているので、どしどし気軽に来てほしい。
社会学は、“T”字型の学問です。 とことん幅広く、社会・文化の現象を扱えるという「一般性・全体性」を確保していると同時に、だからこそ各自の「テーマ性・専門性」を明確に設定し、深く掘り下げていく作業も不可欠となります。ヨコに広く、タテに深く。社会学が“T”字型の学問たるゆえんです。社会学的な視点と問題意識を共有しながら、各自の関心を深く掘り下げていってください。
ただし、授業態度に関して、他の受講生や教員に迷惑をかけないよう、マナーを守って授業にのぞむこと。原則として、全13回通して受け通せること、10時45分には教室で着席しておけること、居眠りや内職などせず、105分間集中して授業を聞けることを受講生に求める。特別な事情のない限り、授業中の教室の出入りは禁止する。携帯・スマホ・パソコン等の使用も禁止する。本講義から多くを吸収したい人、本当に学びたい、学問をやりたい人、期間中モチベーションを継続できる人こそ、お待ちしています。

【授業の内容・計画(回数・日付・テーマ等)】

6/5(月) ①オリエンテーション
6/8(木) ②デュルケームがつくった社会学:社会的事実・集合表象・客観性
6/12(月)③マックス・ウェーバー:宗教的禁欲が産み出した資本主義
6/15(木)④楽園ハワイの形成と資本主義:観光からみたローカルとグローバル
6/19(月)⑤禁欲か贅沢か?ゾンバルト『恋愛と贅沢と資本主義』
6/22(木)⑥大衆社会論から消費社会論へ:フロム~リースマン~ボードリヤール
6/26(月)⑦観光とイメージの社会学理論:これまでの沖縄研究から
6/29(木)⑧社会はドラマだ、自己は演出だ:ゴフマンと観光論の接続
7/3(月) ⑨南国楽園の系譜:新婚旅行ブームからリゾート・パラダイスへ
7/6(木) ⑩フーコーからブルデューへ:知、権力、リフレクシブ・ソシオロジー
7/10(月)⑪ピエール・ブルデュー:ハビトゥス・界・資本と象徴世界
7/13(木)⑫アンソニー・ギデンズ/文化研究と観光(この日に確認小テスト実施)
7/17(月)⑬知覧・四日市・水俣を旅して考える(この日に学期末レポート提出)

【テキスト・文献】

テキスト:多田治『社会学理論のエッセンス』学文社 
生協で入手し、毎回授業に持ってくること。毎回の授業後にはテキストの該当箇所を読んで復習しておくこと。

主な参考文献
 【社会学・社会学史・社会学理論の全体に関するもの】
長谷川・浜・藤村・町村、2007『社会学』有斐閣
アンソニー・ギデンズ(松尾精文他訳)2009『社会学』第五版、而立書房
作田啓一井上俊編、2011『命題コレクション 社会学』ちくま学芸文庫
C・ライト・ミルズ、2016『社会学的想像力』ちくま学芸文庫
橋爪大三郎・大澤真幸ほか、2016『社会学講義』ちくま新書
竹内洋、2008『社会学の名著30』ちくま新書

 【社会科学的教養を身につける】
川北稔、2016『世界システム論講義 ヨーロッパと近代世界』ちくま学芸文庫
イマニュエル・ウォーラーステイン、2006『入門 世界システム分析』藤原書店
E.H.カー、1962『歴史とは何か』岩波新書
吉見俊哉、2010『博覧会の政治学 まなざしの近代』講談社学術文庫

 【本講義の内容と直結する文献】(授業実施順)
②エミール・デュルケーム『社会学的方法の規準』岩波文庫/『社会分業論』上下、講談社学術文庫/『自殺論』中公文庫/『宗教生活の基本形態』上下、ちくま学芸文庫

③マックス・ウェーバー『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』日経BPクラシック(新訳で読みやすい。岩波文庫もある)/『権力と支配』『社会科学の方法』講談社学術文庫/『職業としての学問』『職業としての政治』『社会学の根本概念』『理解社会学のカテゴリー』『社会科学と社会政策にかかわる認識の「客観性」』岩波文庫

⑤ヴェルナー・ゾンバルト『恋愛と贅沢と資本主義』『ブルジョワ 近代経済人の精神史』『ユダヤ人と経済生活』『戦争と資本主義』講談社学術文庫
ソースティン・ヴェブレン、『有閑階級の理論』講談社学術文庫/ちくま学芸文庫

⑥フロム『自由からの逃走』東京創元社/リースマン『孤独な群衆』みすず書房/ボードリヤール『消費社会の神話と構造』紀伊国屋書店

⑦多田治、2004『沖縄イメージの誕生』東洋経済新報社/2008『沖縄イメージを旅する』中公新書ラクレ/リップマン『世論』岩波文庫/ブーアスティン『幻影の時代』東京創元社/ディーン・マキァーネル『ザ・ツーリスト』学文社/ベンヤミン「複製技術時代の芸術作品」『ベンヤミン・コレクション1』ちくま学芸文庫/シヴェルブシュ『鉄道旅行の歴史』法政大学出版局/ジョン・アーリ『社会を越える社会学』法政大学出版局

⑧アーウィン・ゴフマン『行為と演技』『出会い』『集まりの構造』『アサイラム』誠信書房/『スティグマの社会学』せりか書房/上野千鶴子編『構築主義とは何か』勁草書房/ジョン・アーリ『観光のまなざし』法政大学出版局

⑩ミシェル・フーコー『狂気の歴史』『言葉と物』『監獄の誕生』『性の歴史Ⅰ 知への意志』新潮社/『臨床医学の誕生』みすず書房/『知の考古学』河出書房新社
ピエール・ブルデュー『リフレクシヴ・ソシオロジーへの招待』『ホモ・アカデミクス』『科学の科学』藤原書店

⑪ブルデュー『実践感覚』ⅠⅡ、みすず書房/『ディスタンクシオン』ⅠⅡ、『結婚戦略』『男性支配』『実践理性』藤原書店
マルセル・モース『贈与論』岩波文庫・ちくま学芸文庫

⑫アンソニー・ギデンズ『モダニティと自己アイデンティティ』ハーベスト社/ベック、ギデンズ、ラッシュ『再帰的近代化』而立書房/ホブズボウム&レンジャー編『創られた伝統』紀伊国屋書店/吉見俊哉編『カルチュラル・スタディーズ』講談社選書メチエ/サイード『オリエンタリズム』上下、平凡社ライブラリ

⑬「水俣」を子どもたちに伝えるネットワーク・多田治・池田理知子編、2015『いま、「水俣」を伝える意味 原田正純講演録』くんぷる

【キーワード】

文化、国家・市民社会・公共性、グローバリゼーション、経済・開発

権力、象徴

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