社会学部の授業情報

サイトトップへ戻る

サイトトップ > 社会学部授業情報 > 社会学部講義科目

社会学部講義科目

※ 当該講義情報の詳細は 本学学務情報システム・学生ポータル Mercas を参照してください。

人間行動研究分野 基礎科目 43207 夏 火曜日2時限  金曜日2時限 2単位

現代人類学A

担当教員:久保 明教
【教授言語】

日本語

【学部・学年の指定】

社会学部二年次以降

【授業科目の目的と概要】

現代の生活に深く浸透しているテクノロジーを人類学において長年研究されてきた「呪術」的実践と多角的に比較することによって、人類学的思考の軌跡やその特徴を総体的に示しながら、様々な先端技術と結びついた私たちの日常を従来とは異なる仕方で捉え直していくことが、本授業の目的となる。
 概要としては、最初の数回で西洋近代思想および文化/社会人類学の軌跡において呪術と科学がいかに関係づけられてきたのかを検討した上で、人類学における主な三つの呪術論(機能主義、象徴論、実践論)を取り上げ、それぞれの分析方法を近現代社会における様々な技術に関わる事例(精神医学史における催眠術、ロボット工学/文化、情報通信技術)に適用することを通じて再考し、拡張していく。三つの呪術論を科学技術の事例分析に適用することを通じて、科学技術を支える暗黙の前提を炙り出した上で、現代社会を生きる私たちの生活におけるテクノロジーの影響、問題点、射程等について検討する。

【授業の内容・計画(回数・日付・テーマ等)】

1 テクノロジーと呪術
:現代において呪術とテクノロジーを比較検討することの一般的な背景や意義について概説。

2 近代科学の確立と呪術の析出(宗教改革、機械論哲学、理性批判、経験的-超越論的二重体)
:近代合理主義の形成を通して「呪術」が残余カテゴリーとして発生してきた過程を検討。

3 近代人類学の成立と呪術概念の変容
:進化論的人類学から20世紀人類学への転換において呪術/科学の区別が果たした役割を検討。

4 機能主義的呪術論(構造機能主義、ラドクリフ=ブラウン、エヴァンズ=プリチャード、災因論)
:社会関係を調整する媒体として呪術を捉える機能主義的な呪術研究について概説。

5 精神医学における催眠術の軌跡(メスメル、シャルコー、ベルネーム、フロイト)
:機能主義的呪術論の視座から、精神医学における治療技術として催眠術が辿った軌跡を検討。

6 象徴と呪術(レヴィ=ブリュール、野生の思考、スペルベル)
:思考や記号、論理に注目して呪術を捉える方法論について概説。

7 ロボット工学とマンガ・アニメ(柔らかい機械、ロボットコンテスト、鉄腕アトム、搭乗型ロボット、ボーカロイド)
:象徴論的呪術論の視座から、20世紀後半の日本におけるロボット工学/文化の軌跡を検討。

8 実践と呪術(浜本満、秩序と賭け、ラトゥール、アクターネットワーク論)
:人々が生きる環境を組織する営為として呪術/技術を捉える実践論的分析について概説。

9 CMCの実践論的分析(ガラパゴスケータイ、スマートフォン、Twitter、Facebook、LINE)
:実践論的呪術論の観点からコンピュータを媒介としたコミュニケーション(CMC)の軌跡を検討。

10 消費社会のテクノロジー(記号消費、再魔術化、シミュレーション、虚構の時代)
:各種のテクノロジーが多彩な世界観の構築と結びついてきた過程を消費社会論等に基づいて検討。

11 生政治学とICT(フーコー、ギデンズ、監視社会、アーキテクチャ、技術的特異点)
:情報技術が社会関係や生活環境の内部に浸透してきた過程を生政治学的観点から検討。

12 バイオテクノロジーと倫理(臓器移植、代理母出産、リベラル新優生学、出生前診断)
:生命に関する革新的術が人々の日常的実践の前提をいかに不安定化してきたのかを検討する。

13 技術と未来
テクノロジーを支える暗黙の前提となる諸要素の再考・改変・拡張において未来をめぐる様々な実践が組織されていくプロセスについて検討する。

【テキスト・文献】

講義のレジュメを毎回配布する。
関連する文献はレジュメにて適宜提示する。

【キーワード】

 

このページの一番上へ